(オロロンラインでサロベツ原野を行く)
距離: 94.7km
獲得標高: 370m
正味ライド時間: 5h15m
天候: 曇り(一時雨)
気温:14℃/17℃
風:強めの横風または逆風
始発列車と朝のハプニング
本来なら豊富駅から7:18発の「特急サロベツ」で幌延に向かうはずだった。 しかし、豊富駅には券売機がなく、えきねっとで事前決済しても発券できないことが判明。特急停車駅でありながら自由席もないため乗車を断念せざるを得なかった。 自転車で峠を越えて幌延に戻る案も頭をよぎったが、今日のロングライドに備えて脚を温存したい。やむなく1時間以上早い各駅停車で移動することにした。
4:30に起床し、5:00に宿を出る。 手早く輪行袋に相棒を収め、6:08発の列車に乗り込んだ。車内は貸切状態。幌延駅で下車時運賃精算を済ませ、セコマに立ち寄り朝食を腹に納めて旅が始まった。

📷 豊富駅に入線する名寄行き普通列車 早朝の輪行 貸切状態の車内に揺られ、スタート地点の幌延へ向かう
今日は豊富温泉に連泊のため、荷物はバックパックひとつの軽装備。 天塩大橋から取り壊し中の旧橋を横目に、まずは天塩川の河口を目指す。

📷 天塩川河口大橋から望む河口風景 大河の終着 大量の水を湛え、静かに日本海へと注ぎ込む
サロベツ原野とニッコウキスゲ
国道から道道106号、いわゆる「オロロンライン」へと入る。 どこまでも直線が続くフラットで走りやすい道だ。
しかし、直線ゆえに景色がほとんど変化しない。 走るにつれてお尻と手の平がじわじわと悲鳴を上げ始める。サドルを5mmほど下げて悪あがきをしてみるが、効果は限定的だ。
そんな疲労を救ってくれたのが、道端に咲く黄色いニッコウキスゲの群生だった。 サロベツ原野のそこかしこに花が揺れ、殺風景な直線道路に華やかな色彩を添えてくれる。

📷 利尻礼文サロベツ国立公園の案内板 原野の入口 霞む空の向こうに、うっすらと利尻の影が見え始める

📷 ニッコウキスゲの群生と佇む愛車 原野の彩り まっすぐな道の傍らで揺れる黄色い花々に癒される
姿を現す利尻富士
北上を続けるにつれ、海の向こうに浮かぶ利尻富士が次第に大きく、くっきりとその姿を現してきた。 最接近ポイントと思われる場所に差し掛かると、山肌に残る白い雪まで目視できる。この旅一番の楽しみにしていた景色に出会えた瞬間だ。

📷 サロベツ原野越しに望む利尻富士 雄大な峰 残雪を抱いた美しい山容が、向かい風の辛さを忘れさせる
しかし、感動も束の間。60km地点を過ぎたあたりから、容赦ない強風とじわじわ効いてくるアップダウンが立ちはだかる。 横風と逆風に煽られながら、必死にペダルを回し続けた。
水たまりと念願のうに丼
更に悪い事は重なり、突然路面が濡れ始めた。 午前中の通り雨という予報が見事に当たり、道路には大きな水たまりが次々と出現する。泥跳ねで愛車もウェアも泥だらけになりながら、慎重に進路を選ぶ。
冷たい風に晒されながら、なんとかノシャップ岬に到着した。 お目当ては、岬近くにある漁師の店でいただく「うに丼(3,800円)」だ。
丼いっぱいに敷き詰められた新鮮なウニを口に運ぶ。至福の旨さが広がる。 そして何より、セットで付いてきたホタテ入りの温かいみそ汁が、冷え切った身体にじんと染み渡った。

📷 ノシャップ岬の碑 北の岬へ 強い風が吹き抜ける岬からも、変わらず利尻富士が迎えてくれた

📷 豪華なうに丼とホタテのみそ汁 極上のご褒美 冷えた身体に染み渡る旨さ。走ってきた甲斐があったというものだ
雨に濡れて今日の終点・稚内へ
うに丼を満喫し、今日のゴールである稚内駅へと向かう。 しかし、ここで予報外の本格的な雨に見舞われ、一気にずぶ濡れになってしまった。 「うに丼を食べずに直行していれば…」という思いが頭をよぎらなくもなかったが、あの味を逃すよりははるかにマシだ。
雨足は強まり、宗谷岬まで足を延ばす計画は静かに消え去った。 悲鳴を上げ続けていたお尻と手の平も、その決断に深く賛同していた。
稚内駅に到着し、人気のアングルでホームに入線する「特急宗谷」をカメラに収める。 雨には降られたが、念願だったサロベツ原野と利尻富士の雄姿を存分に堪能できた満足感がある。
今日のところはこれにて終了。 冷えた体を温めるため、再び列車に揺られて豊富温泉の湯へと戻るとしよう。

📷 稚内駅ホームに入線する特急宗谷 最北の駅にて 濡れた身体を労いながら、今日の旅を締めくくる

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