寄り道/2026.6.22 釧路

高ボッチからの諏訪湖と富士山 Bike trip

(釧路発祥の地を巡る)

距離: 18.2km
獲得標高: 110m
正味ライド時間: 1h15m
天候: 曇り
気温:13℃/14℃
風:海沿いは風強し



雨の断念と鉄路での道東入り

朝の帯広。外は容赦なく雨が降り続いていた。気温は13℃、肌を刺すような寒さだ。 当初は帯広から釧路までの120kmを自走する計画だったが、この雨と低気温の中で走るのはリスクが大きすぎる。熟考の末、今回の「十勝国の旅」は帯広までと切り上げ、予約してある釧路の宿へは無理せず鉄路で向かうことに決めた。

帯広駅のホームへ上がり、釧路行きの普通列車に乗り込む。 ガタゴトと揺られる車窓の外は、冷たい雨に煙っていた。走れなかった口無念さはあるが、身体を壊しては元も子もない。これもまた旅の選択だ。

📷 帯広駅ホームに入線する釧路行き普通列車 雨の退避 走るのを諦め、温かい車内から煙る景色を眺める

宿の最寄りである新富士駅で下車する。 かつて深い雪の中、近くの「シャケ番屋」を訪れた際にも使った駅だ。ホームと跨線橋しかない無人駅で、壁には「立小便禁止」の生々しい貼り紙。改札はおろかトイレすらない素っ気なさだが、どこか郷愁を誘う。


輪行の機動力で巡る米町

宿に荷物を置き、雨が上がった街へ相棒を連れ出す。 釧路にはこれまで何度か訪れているが、自転車を持ち込むのはこれが初めてだ。せっかくならと、自転車の機動力を活かして釧路発祥の地とされる「米町(よねまち)」周辺をポタリングすることにした。

まずは釧路のシンボル、幣舞橋(ぬさまいばし)へ。 夕陽の名所として名高い橋だが、今日はあいにくのどんよりとした曇り空。オレンジ色に染まる絶景はお預けだが、港に佇む数多くの漁船が独特の情緒を醸し出していた。

📷 どんよりとした空の下、静まり返る幣舞橋 港の静寂 名物の夕陽はお預け。身を寄せるように佇む漁船群を眺める

続いて高台にある米町公園へ坂を上り、釧路の街並みと港を一望する。海からの冷たい風が吹き抜けていく。

📷 米町公園の高台から見下ろす釧路の街並み 発祥の地より 冷たい海風を受けながら、霧の街の佇まいを眼下に収める


旅の安全祈願と炭鉱の記憶

米町公園から目と鼻の先にある、釧路国一宮の「厳島神社」へ立ち寄る。 境内は静まり返っていた。旅の後半戦に向けて、自転車旅の安全を祈願し、静かに御朱印をいただく。

📷 厳島神社の静かな境内 北の大地で祈る 旅の無事を願い、静かに手を合わせる

そこから少し走ると、味のある「米町踏切」が現れた。 かつて太平洋炭礦で採掘された石炭を積み、海沿いを走り抜けた釧路臨海鉄道の踏切だ。 漁業、炭鉱、そして製紙。かつて日本の産業を足元から支え、大いに栄えた釧路の歴史と重みが、踏切の佇まいからひしひしと伝わってくる。

📷 歴史を物語る米町踏切 黒ダイヤの記憶 かつて石炭を運んだ鉄路の跡に、往時の賑わいを重ねる


新釧路川の夕暮れ

宿へ戻る道すがら、新釧路川にかかる橋梁へと寄り道をした。 時刻は17時前。急激に気温が下がり、身体がじんわりと冷え込んでくる。

身を縮こまらせながら待つことしばらく。17時06分発の新得行き普通列車が、ガタゴトと音を立てて橋を渡ってきた。 夕闇が迫る北の空の下、静かに走り去っていく鉄路の姿をカメラに収める。

寒さに震えながらの一枚となったが、待った甲斐のある絵が撮れた。

📷 新釧路川橋梁を渡る17:06発新得行き普通列車 黄昏の鉄橋 凍える寒さの中でじっと待ち、一瞬の情景を切り取る

自走での120kmは叶わなかったが、列車に揺られ、風の冷たい港町を自転車で巡る一日も悪くない。 今夜は温かい風呂に入り、身体の芯まで温まるとしよう。

今日も一日、無事に過ごせたことに感謝を。

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