自転車旅 北海道天塩国編 ①2026-6-17 旭川→名寄

Bike trip

(塩狩峠を越えて)

距離: 81.3km
獲得標高: 525m
正味ライド時間: 4h25m
天候: ほぼ曇り(午後薄日)
風:19℃/25℃ 微風


  


人身事故の混乱と特急オホーツク

本州が梅雨に入った。雨から逃れるように、梅雨のない北海道へとやってきた。 あいの里公園近くの拠点に身を寄せ、大人の休日倶楽部パスを手に、いよいよ北海道を巡る自転車旅の始まりだ。

朝の札幌駅は混乱していた。桑園駅での人身事故の影響でダイヤが大きく乱れている。 運休や遅れが相次ぐ中、幸いにも乗車予定の「特急オホーツク1号」は定刻通りにホームを離れた。 全席指定の車内は立ち客で溢れ返っている。旅の滑り出しとしては、少しばかり重苦しい空気だった。

📷 札幌駅ホームに入線する特急オホーツク1号 波乱の旅立ち 混乱する駅をあとに、一路旭川へ向かう


涼風の旭川から北へ

9時30分、旭川駅前を出発する。 日差しはなく、肌を撫でる風が少し涼しい。走るには格好の自転車日和だ。

比布トンネルを抜けたところで、遠くに聳える旭岳を振り返る。 東進から北進へと進路を変えると、少しずつ坂の気配が混じり始めた。 茨城県以来となる懐かしのセイコーマートでひと息を入れ、未知の道へと脚を進める。

📷 比布トンネルを抜けた先の風景 遠ざかる山並み まだ遠くに旭岳を望みながら、北へと針路を取る


三浦綾子の世界、塩狩峠

天塩国と石狩国を分ける塩狩峠。この旅でどうしても訪れたかった場所のひとつだ。 訪れるにあたり、半世紀ぶりに三浦綾子の小説『塩狩峠』を読み返してきた。歳を重ねた今読んでも、変わらず胸に迫るものがあり、思わず涙がこぼれた。

手前10kmほどから1〜2%の緩やかな上りが続き、最後の2kmで4%ほどの勾配になる。無理をせず、噛みしめるようにゆっくりとペダルを回す。

峠を少し下った和寒町側に、塩狩駅があった。 同郷である愛知県出身の長野政雄氏殉職の碑にそっと手を合わせ、静かにアーメンと呟く。

📷 塩狩峠の表示柱と愛車 念願の峠立ち 物語の舞台に立ち、過ぎし日に思いを馳せる

📷 塩狩駅を通過する列車 峠の静寂 遅れてやってきた「快速なよろ」が静かに通り過ぎていく

峠の近くにある蕎麦屋で、ざるそばとハンバーグカレーのランチをいただいた。こんな僻地でありながら、店は結構な賑わいを見せていた。美味い。


天塩川とともに進む道

峠を越え、和寒から士別へ。 目の前に広がったのは、美瑛を思わせるうねりのあるパッチワーク状の景色だった。北海道に来たのだと、改めて実感させられる。

士別市街に入ると、道は天塩川と合流した。この先、河口まで伴走することになる大河だ。 しかし、ここからの国道40号には閉口した。 凍土の膨張によって発生するのであろう、進行方向に対して数メートルおきに道路を横切る段差の波。勝手に「波状衝撃」と呼んでいるが、これがどこまでも続く。 北海道の道は総じて轍やクラックが多く荒れているが、このギャップには心底参った。

📷 天塩川に架かる橋梁の眺め 大河との出遭い ここから先、天塩川の流れとともに北上を続ける


今日の終点は名寄駅

夕刻、今日の目的地である名寄駅に無事到着した。

仙台の旅から1ヶ月ぶりの自転車旅。走行距離は80km足らずと短めだったが、荒れた路面と久々の走りで、体には思っていた以上の疲労が残っている。

明日は豊富温泉を目指す、130kmのロングライドが待っている。 今夜はしっかりと体を休めるとしよう。

今日もまた、無事に一日を進めることができた。それだけで十分だ。

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